学級通信ってどれくらい出せばいい?
ネタがなくて毎回なにをかこうか困っている…
そんな人に向けて、元教員の私が実践してきた学級通信の書きかたを紹介します!
これを読めば、もう学級通信を出すのに困らなくなります。
学級通信を出すのは月1回で十分
まず、多くのかたが悩む、学級通信を出す頻度について。
月1回では少ないでしょうか?
結論からいって、学級通信をだすのは月1回で十分です。
では、なぜ月1回で十分なのか。
その理由を説明します
理由1 負担にならない
学級通信は絶対ださなければいいというものではありません。
あくまで担任の裁量で決められるものです。
なかには学校で週1回は出すように、とか同じ学年のなかでは発行回数をそろえようとか決められているところもあるかもしれませんが…
私の経験上、担任の先生が出したいと思ったときに発行している学校がほとんどでした。
学級担任には学級通信をだす以外の仕事もたっぷりとあります。
学級通信はあくまでプラスαの仕事。
絶対週1回出すんだ!!!と意気込んで、自分で自分の首をしめていては本末転倒だと思っています。
ほかの仕事に支障をきたさないていどの月1回くらいで十分です。
理由2 目安にしやすい
1学期に1回だと行事もたくさんあって、書きたいことがあってから通信を発行するまでに時間がたちすぎて忘れてしまう。
かといって週1回だとネタもたまらないし、そんなに学級通信にさく時間もない。
2週間に1回とかにするとタイミングがつかみにくい…
月1回くらいが一番わかりやすくて、ネタに困らない丁度いい頻度なんです!
「◯月号」みたいにして、月1回しか出さなくていいようにしている人もいますね。
保健だよりなどのおたより系も月1回のものが多いので、通信として月1回というのは妥当かな、と思っています。
「◯月号」としてしまうとかならず月1回は発行しないといけなくなってしまう気がして、ズボラで忘れっぽいわたしは「No.1」とただ数を数えるだけにして、万が一出すのを忘れても違和感がないようにしていました。
理由3 ネタに困らない
学級通信をだすうえで一番困るのは、「なにを書こう?」ということではないでしょうか。
私も最初のほうはなにを書けばいいかわからなくて、周りの先生の通信を参考にしていました
月1回だと小さいものもふくめると何かしらの行事があるので、「こんなことをしました」と報告するのにネタがつきません。
学年通信や学校通信で報告している行事でも、もうすこしクラスだけに焦点あてて細かいところまで報告すれば、同じ行事をとりあげても全然かまいません。
学年や学校単位ではよく見えない我が子の姿が、学級通信では具体的にわかるのがいいところ!
なにを書こう?と困るくらいなら、困らない頻度で発行するほうが負担にならないです。
そしてだいたい毎年の学校行事の流れはきまっているので、何月はこれ書こう、とテーマを自分のなかで決めてしまえばいちいち悩むこともなくなります。
効率よく、満足度のたかい学級通信にするコツ
とはいっても月1回の学級通信の内容が学校や学年通信とおなじような内容だったり、保護者や子どもが期待するものからおおきく外れていては満足はしてもらえません。
ここからは月1回でも満足度のたかい学級通信だとおもってもらえるように、効率よく学級通信を発行するポイントを紹介します!
学校通信、学年通信とかぶる「予定」はのせない
行事予定や、その行事のために準備してほしいものなど、学校通信や学年通信ではさきのことについてお知らせすることがよくあります。
私はこういった「予定」をお知らせするのはほかの通信にまかせていました。
理由は、学級通信にのせてもまったく同じ内容になってしまうから。
だったらさきのことについてのお知らせは他の通信にまかせてしまおう!というわけです。
保護者もいそがしいなかで目を通してもらうのに、何回も同じ内容がのっているとイヤになりますよね
週イチで学級通信を発行するならときには予定を入れるのもアリだと思いますが、月1回の頻度ならほかの通信とかぶらない内容にするほうが価値があるものになります。
なるべく写真をいれる
中学生にもなってくると、学校であったことをいちいち家で報告することもすくなくなってきます。
それでも保護者は我が子の学校での様子が気になるもの。
そして子どもたちにとっても学校での写真は貴重なのです。
いくらスマホや携帯ですぐ写真をとれる時代になったとはいえ、学校ではとれません。
わかりやすく学校での様子を伝え、思い出にのこるものとして、写真は絶対はずせません!
私の経験でも、学年末に子どもから「先生、今までの学級通信にのせてた写真のデータがほしいです〜」と言われるほどでした(笑)
あとから見返しても、写真がのっていることで当時のことが鮮明によみがえってきます。
子どもの言葉をのせる
行事の報告をするにしても、担任である私の言葉だけでなく、子どもたちの感想をどんどんのせるようにしていました。
学校行事ってだいたい終わったあと感想を書きますよね。
そういった感想文や毎日の日記、行事をテーマに書いた俳句などから一部を抜粋してのせていました。
やっぱり自分の言葉がのっていると子どもたちはうれしいようで、照れながらも「自分のがのってる〜」とうれしそうにしていました。
実際のレイアウトと月ごとのネタを紹介!
ではここからは実際にどういうレイアウトにしていたのか、月別にどんなことをネタにしていたのかを紹介します!
レイアウト例
4月 学級開き
4月の学級開きのときだけは、写真を入れることができません。
担任の思いや自己紹介、行事予定、可能なら生徒の名前を掲載していました。
子どもも保護者も、担任の先生がどんな人なのか、だれと同じクラスなのかが一番気になっています。
どんなクラスにしていきたいか、保護者にはどんなふうに子どもたちをサポートしてほしいのかを書くと
「この先生はこんな人なんだな、こんなふうにクラスを運営してくれるんだな」
と見通しをもてるようになります。
子どもの名前をのせられない場合は、自己紹介の枠をひろくとったり、イラストなどをたくさんいれてもいいかもしれません
大きな行事があったとき
運動会、宿泊学習、修学旅行、合唱コンクールなど、大きい行事があったときは、全体写真ふくめたくさんの写真と子どもの感想をのせるだけで1枚完成します。
行事を成功させるためにがんばったこと、行事をとおして成長したことなどを文章にして伝えるようにしていました。
ちいさい行事がいくつかあったとき
授業参観や総合的な学習、校外学習など行事がいくつかあった月は、それぞれの説明文と写真をいれて、感想をいれると完成です。
授業の全体がわかるような写真や全員の集合写真などを最低1枚はのせるようにこころがけていました。
普段の授業や生活のようすを紹介するとき
給食や清掃の時間、道徳の授業など普段のようすも学級通信にしていました。
とくに道徳の感想は子ども一人ひとりの考えかたがよくわかるものが多かったので積極的にのせるようにしていました。
4〜5人分の感想をのせるとほどよくスペースをとります。
中学校になると担任も道徳と自分の教科以外はなかなか子どもたちと接する時間がすくなくなってきます。
私の場合は家庭科だったので、担任といっても自分のクラスで授業をするのは週に1時間あるかないか。
ほかの教科の時間もときどき参観させてもらって、写真にとったりようすを見にいったりしていました。
それぞれの教科で活躍する生徒がちがったり、自分が見ている教科とはちがう一面が発揮されていたりしてなかなかおもしろかったです。
こうなってくるともうネタに困ることはありません(笑)
学年末は子どものメッセージを
学年末は、写真ばかりのものを1枚と、子どもからのメッセージを寄せ書き風にあつめたものを1枚だしていました。
一番クラスでたくさん問題をおこしていた生徒が、だれよりも一生懸命枠いっぱいにメッセージを書いていたのが印象的でした。
小さな紙にクラスへのメッセージを書いてもらってそれを貼りつけてコピーするだけです(笑)
ただし、不登校の生徒やメッセージを書きたくないという生徒もいるかもしれません。
私の担任していたクラスにも不登校の生徒が複数いましたが、普段から日記で友達とやりとりしたり給食の時間だけ登校してクラスの友達と顔をあわせたりしていて、全員のメッセージをもらうことができそうだとあらかじめわかっていたため発行できた号でもありました。
でも書けない生徒がいる場合でも、学校のようすがわかるという意味では全員のメッセージをあつめることにこだわらなくてもいいかもしれません。
月別のネタ
こからは月別にわたしがとりあげていたテーマを紹介します
学校によって行事の種類やタイミングはちがうと思いますが、よければ参考にしてみてください(^o^)
4月 … クラスの運営方針、担任・副担任の自己紹介、クラス名簿、行事予定
5月 … 校外学習、授業参観
6月 … 運動会
7月 … 道徳の授業
9月 … 集団宿泊学習
10月 … 合唱コンクール(練習風景、本番のようす)
11月 … 勉強法(自主学習ノート、テスト勉強ノートの紹介)
12月 … 清掃、給食のようす
1月 … 総合的な学習の時間(進路学習、職業体験)
2月 … 朝の会、帰りの会のようす(本紹介)
3月 … 1年間の写真と生徒のメッセージ
学級通信の発行から気づくこともある。無理のない頻度で発行しよう!
いかがでしょうか。
行事がないときでもカメラを持ちあるいて日常の風景を撮っていると、それまで気付かなかったことにも気づくようになりました。
たとえば清掃の時間。
見えないところで黙々とすみずみまで掃除している子がいたんだな、いつもバケツの水がこぼれたのをさっとふいてくれていたのはこの子なんだな、とか。
たとえば社会の時間。
普段はおとなしい子が、自分の調べたことについていきいきと発表している…!!とか。
いろんな場面の子どもたちを見ることで、一人ひとり活躍の場がちがうことに気づき、その子のもつすばらしさが前よりわかるようになってきました。
でも学級通信の発行はあくまで無理のない範囲で!
自分の首をしめすぎないことが一番大事です。
なかには、4月にはじめの1枚だけ発行して、あとは1枚も出さないと決めている教員もいました(笑)
学級通信は学校のようすを保護者にわかりやすく伝えるものであると同時に、子どもたちのがんばりを発信する場でもあります。
そして担任として伝えたいことを伝える場。
学級通信を発行するほうも、発行されるほうも楽しみにできるようになれば一番!ですが、
日々の業務に支障をきたさないように、無理なく発行できる頻度にしておきましょう。
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